その目で社会が変わる瞬間を見ませんか?ーー「みんなで社会変革事業部」でメディア戦略担当を募集中!
written by 一緒俐(いおり)
岡水 恵弥
フローレンスみんなで社会変革事業部広報・秘書担当 サブマネージャー。 自分自身が母になって、子育ての想像以上の大変さに衝撃を受け、子どもがたくさんの人の目で見守られ、子育て中の親が笑顔でいられる社会にしたい、と強く思ったのが、フローレンスに入社したきっかけ。「病児保育」「障害児保育」「保育園」「赤ちゃん縁組」「ロビイング」「働き方改革」…様々な事業とともに、背景にどんな社会課題があるのかを広く知ってもらえるような発信を心がけています。
寺井 楓
2018年度の新卒入社の事務局スタッフ。 理系大学出身ながらも、就職活動を目前にし、「私は人生を何に捧げるのか」を考え始めたとき「親子に関わる社会問題を解決したい」という思いにいきつき、フローレンスに入社しました。
今年度、フローレンスに新卒で入社しました寺井です。
私は理系大学出身で保育や福祉を勉強していたわけではないのですが、「親子に関わる社会問題を解決したい」という思いでフローレンスに入社しました。
フローレンスに入社して驚いたのは、ユニークな名前の事業部が多いこと。
そのひとつが「みんなで社会変革事業部」という事業部です。
いったいどんなことをしているのか気になりますよね。
今回みんなで社会変革事業部について、サブマネージャーの岡水にインタビューを行いました。
リケジョでもわかるように説明して頂いたので、皆様にもご紹介いたします!
みんなで社会変革事業部の業務とは?
寺井:フローレンスの事業部名はとてもユニークなものが豊富ですよね。まずはじめに、みんなで社会変革事業部はどんな仕事をしている部署なのでしょうか?
岡水:ひとことで言うと「フローレンスが事業を通して社会を変えていくために必要な資源を集める」仕事をしている部署です。
たとえば事業を回していくためには、その事業を立ち上げる資金が必要です。また、フローレンスの目指すビジョン、社会像を作っていくためには、活動に共感してくださるたくさんのファンが必要ですよね。そしてなにより、フローレンスで働いてくれる人もいないといけません。
そういう社会変革に必要となる、情報だったりお金だったり、ファンだったり、団体の信用だったりということを集めていくのが、私たちの部署でやっていることです。このようなものを集めていくための二本柱になる仕事として、広報とファンドレイジングがあげられますね。広報は、リリースを発信したりマスメディアからの取材依頼に対応するだけでなく、自社発信のコンテンツマーケティングに力を入れているのがフローレンスの特徴です。
寺井:ファンドレイジング、コンテンツマーケティング…聞き慣れない言葉です。まずはファンドレイジングについて教えてください!
岡水:ファンドレイジングというのは、資金調達という意味です。フローレンスはNPOで、株式などを発行してお金を集めるということができません。そのため、寄付などを募って資金を集めているんです。
ただ、狭い意味では資金調達と訳されますが、「ファンドレイジングはファン度をレイズする、FUN度(楽しさ)をレイズする」とけっこううまいこと言った人がいます。寄付を集めることだけが、ファンドレイジングではないんです。
たとえば、フローレンスが発信している記事にいいねを押したり、フローレンスのことをお友達に知らせたり、そんな風にフローレンスを応援する小さなアクションすべてが社会を変えるチカラになります。だから、社会問題やフローレンスの事業の内容を発信し、フローレンスに共感してくれる方とコミュニケーションを取っていくことが、ファンドレイジングの第一歩です。
つまり、ファンを増やすということと、資金を集めるっていうことは、表裏一体だと思ってやってます。
寺井:資金を集めることだけではなく、私にも出来る小さなアクションもファンドレイジングなんですね。柱の2本目にあるコンテンツマーケティングについても教えていただいてもいいですか?
岡水:コンテンツマーケティングは広報の1つの手法です。フローレンスでは主に、自社からのWEB発信をそう呼ぶことが多いです。
読んで面白い記事や、見て楽しい動画とか、誰かのためになるようなコンテンツを作ります。それを見たり体験することを通して、私たちの団体を知ってもらう、活動への理解を深めてもらうことが、コンテンツマーケティングです。
なのでまとめると、資金集めと広報を両輪でやってるのが、この事業部の特徴だと思います。
寺井:そうなんですね。見て楽しいといえばフローレンスのインスタグラムですね!インスタグラムもコンテンツマーケティングの1つになるんですね。
みんなで社会変革事業部の名前に込められた思い
寺井:ちなみに、みんなで社会変革事業部の社会変革とは、そもそもどのようなものを指すのでしょうか?
岡水:フローレンスの社会変革は、「みんなで子どもたちを抱きしめ、子育てとともに何でも挑戦でき、いろんな家族の笑顔があふれる社会」というビジョンの実現のために今までなかった事業モデルを作ったりすること。そして、そのモデルを全国に広めていくために法制度を作ることなどを指しています。
さらにはもっと広く世論を動かすことも指します。例えば、「ママだけに育児を任せないで、パパも同じく子育ての主役だよ」ということを、世の中に伝えたりとか。
いろいろな形で「社会のあたりまえを変えていく」ことを、社会変革と呼んでいます。
寺井:フローレンスのビジョンを実現するために社会変革が必要なんですね。では、なぜ「みんなで」と付いているのでしょうか?そもそも、みんなって誰を指しているのでしょうか?
岡水:私たちは、「俺たち社会変革事業部」ではありません。自分たち一人ではできない!ということを表しています。
フローレンス1団体では社会を変えることはできないからです。
「フローレンス1団体ではできないことをみんなで。社会のたくさんの人に発信して、味方になってもらったり、応援してもらったり、連携させてもらうことで、実現していくぞ!」というのを、この名前に込めています。
みんなで社会変革事業部サブマネージャー 岡水
寺井:そうなんですね。フローレンスだけではなく、社会全体を巻き込んで社会変革を行っていくのですね。具体的にはどんなことを行っているのでしょうか?
岡水:例えば、ロビイングという活動があります。ロビイングというのも、ちょっと耳慣れない言葉ですよね。
国会議員の方などに、こんな社会問題があるよと訴え、議会で話し合ってもらったり、法律案を作ってもらったりします。よく「政策提言」と訳されます。井戸端会議で社会への不満を語っていても、制度って変わらないですよね。「実際に制度を作っている議員さんに、この問題を議会で取り上げて、制度や法律を作ってくださいね」と働きかけるのがロビイング活動なんです。
寺井:具体的な事例などはありますか?
岡水:例えば、去年、障害福祉サービスの報酬改定を3年ぶりに控えていて、医療的ケア児への補助額加算を訴える必要がありました。この時の事例をお話します。
フローレンスは、障害児保育園ヘレン、障害児訪問保育アニーを運営しています。ヘレンやアニーの子ども達は、日中医療的なケアを必要とするため、普通の保育園には通うことができない子どもたちです。
そのヘレンやアニーの子どもたちを預かるには、看護師や作業療法士など専門職の配置が欠かせないのですが、こうしたスタッフを配置するには当然お金がかかります。しかし、行政からの補助は充分ではない状況だったんです。
寺井:そうすると、事業が赤字になってしまいますね。
岡水:それだけじゃないんです。補助が十分でないということは、全国で同じようなサービスをする事業者が増えず、保育を受けられる障害児の数が増えません。医療的ケア児のための補助金を行政から増額してもらう必要がありました。補助金を増額してもらうために重要だったのが、先ほどお話した制度の「報酬改定」のタイミングでした。
報酬の中に「医療的ケア児への加算」を盛り込むこむためには、まずは医療的ケア児という子どもがいることを社会に広く知ってもらい、現状を理解してもらわなければなりません。
医療的ケア児がいることは、本当に全然知られていなかったんです。
寺井:たしかに。私もフローレンスを知るまで、あまり知りませんでした。まずは、世間の方に知ってもらうことが大切になるんですね。
岡水:そうですね。現場で一生懸命働く人達だけでなく、世間の声がないと、政治家の方はなかなか動いてくれません。それをバックアップするために、みんなで社会変革事業部の編集部で、医療的ケア児に様々な角度からアプローチするWEBコンテンツを作成しました。そして、「医療的ケア児」に関するコンテンツで「100万アクセス数を取ろう」という、目標を立てました。動画も作りましたし、記事も30本ぐらい上げました。
そうすると、やっぱりメディアも、それにともない「なんか盛り上がってるらしい!障害児の中でも、医療的ケア児という分類の子がいるんだ!」というのを、特集し始めました。
連日、新聞やテレビ、雑誌、ウェブなどで「医療的ケア児とは」みたいな取材が組まれるようになりました。当然、私たちが発信していることもたくさんあるので、取材も入りました。
そのため、ロビイング活動と広報活動が、うまい具合に一体的にできた経験でしたね。
その結果、医療的ケア児の加算が制度にもなりました。額は思ったより不十分だったというオチは残念だったのですが。
何より一番の成果だったのが、医療的ケア児という言葉が、なんの解説もなく普通に新聞や雑誌テレビの見出しになるようになったことですね。
寺井:すごいですね。社会が変わった瞬間ですね。
岡水:そうですね。待機児童という言葉も20年前はありませんでしたよね。それと同じです。みんなが知って、自分事にできる人が増えることで、新しいあたりまえが出来ていったのです。そのことを、間近に感じることができました。
実際に自分の目の前で、法律ができていくぞとか、なかった言葉ができあがっていくぞとか、ほんとに社会が変わっていく様子を、わりと目の前で見ることができることが、この事業部の魅力かもしれないですね。
寺井:そうなんですね。なんだか、みんなで社会変革事業部に入りたくなりました!みんなで社会変革事業部に向いている人ってどんな人だと思いますか。
岡水:予定されてることだけをこなすという事業部ではないので、ふってわいてくるいろんな仕事に柔軟に対応できる人かな!
たとえば、子どもが虐待の被害で亡くなる悲しい事件がありましたよね。それを受けて取材はもちろん激増しましたが、そればかりでなく、駒崎代表からの緊急指令を受けて緊急署名キャンペーンを立ち上げて全国に広めたり、緊急記者会見を開いたり、都知事や厚生労働大臣に署名をお届けしたりもしました。世の中の動きを受けて、やるべきアクションを起こす部署なんです。こうしたことは、駒崎代表とチームで広報業務を行う部署ならではの醍醐味です。一方で、なかなか年間計画に入れられないことですよね。
日々の変化の速さを前向きにとらえて、楽しんでくれるような人がいいなと思いますね。大きな変化がある環境も楽しめちゃう人が合ってると感じます。
寺井:岡水さんがいつも楽しそうに働いている姿をよくお見かけします。私も、岡水さんのように「変化を楽しめる人」になりたいです!!
ところで、今、みんなで社会変革事業部ではメディア編集・ライティング担当を募集しているとお伺いしたのですが…。
岡水:そうなんです!今、みんなで社会変革事業部はメディア編集・ライティング担当を募集しています。私達と共に社会変革を行いたいという熱い想いを持っている方、ぜひ一度こちらをご覧ください。
寺井:本日はありがとうございました。
みんなで社会変革事業部、岡水へのインタビューはいかがだったでしょうか。
新卒スタッフとして入社するまで、こんなに連日、フローレンスに取材が来ることなど知りませんでした。そして、ファンや寄付を集めることや、広報活動の裏に、こんなに熱い想いがあるとは想像もしていませんでした。
ぜひ、みんなで社会変革事業部に少しでも興味を持って頂けると幸いです。