モットーは「三方よし」。「人」と向き合うキーマンに聞く、働く未来とは

シルバー

written by 田野百萌佳

「新しい仕事文化をつくる」というミッションに向かい、人材・キャリアに関するさまざまなソリューションを展開するエッセンス株式会社。

ダシマス では、WEBメディア「ハタラクミライ」との記事連携を記念して、運営会社エッセンスのみなさんにお話を伺ってきました。

今回インタビューさせていただいたのは、プロパートナーズ事業部マネージャーの川嶌さん。川嶌さんが働く上でのモットーは「三方よし」だといいます。そのモットーをエッセンスでどのように体現し、どんな「働く未来」を描いているのかを伺いました!

川嶌陽子さん

川嶌陽子さん

前職の信用金庫を経て、2018年にエッセンスへ入社。 プロパートナーズ事業部に在籍し、2021年の12月より事業部マネージャーを務める。 メンバーの育成や事業の企画を行う一方で、自身も企業とプロ人材のマッチングを担当する。

これぞ「新しい仕事文化」。プロパートナーズ事業とは?

ーはじめに、川嶌さんがマネージャーを務める、プロパートナーズ事業の内容を詳しく伺いたいです!

 

川嶌さん(以下敬称略):社内で解決できない課題を持つ企業に、その課題を解決できるプロ人材をマッチングする事業です。

具体的には、まず私たちが企業の課題を伺います。次に、弊社にご登録いただいている、専門のスキルを持つプロ人材の中から、企業に伺った課題を解決できる方を探し、企業に業務委託者として紹介します。その後は企業とプロ人材との打ち合わせに参加するなど、両者が円滑に課題解決に向かえるよう契約終了まで伴走します。

 

ーどんな企業がプロ人材を必要とされるケースが多いのですか?

 

川嶌:スタートアップの企業や新規事業を立ち上げる企業、上場を目指している企業が多いですね。
その中でも人材育成や組織開発の分野でプロ人材のノウハウを求める企業は特に増えています。

 

ー 一方、プロ人材ってどんな方がいらっしゃるんですか?

 

川嶌:ずっと企業に勤めてきた50代以上の方もいますが、最近は30〜40代で複業やフリーランスとして活動している方も増えており、自分の培ってきた経験を他社で活かしたいという方がほとんどです。

その一方で、培ってきたノウハウを活かしながらも違う業界や職種に挑戦したいという方もいらっしゃいます。

特に先ほど企業の例で挙げた人材育成の分野では、人事部の経験に加え、営業経験や、マネジメントの経験がある方(=職種を複数経験されている方)が求められるケースも増えています。

 

ーマッチングをする際に、どんなことを心がけていますか?

 

川嶌:最終的に、企業自らが成長できる仕組みづくり(内製化)をすることを念頭に置いています。

例えば、事業計画策定がゴールにあるとして、その企業に必要なのは事業計画に盛り込むマーケット調査のサポートをしてくれる人だったとします。

でも、認識がずれていて「結局プロ人材に資料作成まで全てをお願いするつもりでいた、、」ということが起こりがちです。私たちはあくまで中立の立場で、企業とプロ人材の役割と範囲をしっかりとすり合わせ、マッチングをして、伴走しています。

 

ー従来の採用やアウトソーシングとは違う、人材と企業の新しいつながり方ですね!その場でプロ人材の手を借りて終わりではなくて、プロ人材の手を離れた後に企業が成長できるかが大切なんですね。


 

 

川嶌さんが「人」の問題と向き合うわけ

ー川嶌さんは、なぜエッセンスに入社したのですか?

 

川嶌:前職時代に「根本的に必要なのはこれだ!」と感じた、人材に関するソリューションを色々提供していたからです。

私はエッセンスに入る前は、新卒で入社した信用金庫に勤めていました。

地域の企業や地元の方々と同じ目線に立って、地域を元気にしたいという思いで信用金庫を志望しました。

実際に入社して地域の企業に話を聞く中で、企業が本当に困っていることの多くは「人」の問題だと気づきました。後継者がいなくて会社が存続できなかったり、新しいノウハウを得たくても周りに相談する人がいなかったり。でも信用金庫は金融機関なので、本来の目的はお金を貸すことであって、人材に関する支援は外部と提携しているけれども上手く活用できていなかったりと、まだまだなんですよね。

そういった状況の中で、私が担当していた時に由緒ある企業が後継者不在を理由に廃業されてしまって。

それがショックで、「後継者がいなくて困っている、と知っておきながら何もできなかった自身への不甲斐なさ」を感じ、「本当にこの仕事で企業や地域を元気にできているのかな?」と思うようになりました。

そして企業が抱える「人材」という本質的な課題に寄り添う仕事がしたいと考え、エッセンスに興味を持ちました。その中で、企業の課題を解決できる人が社内にいなくても、社外の「プロ人材」を紹介して解決に導けるプロパートナーズ事業に特に魅力を感じ、入社を決めました。

 

ーでは、川嶌さんが働くうえで大事にしている価値観はありますか?

 

川嶌:私の家系を辿ると近江にルーツがあることを知り、近江商人の考え方として言い伝えられている「三方よし」という言葉を大事にしています。

売り手も買い手も満足し、社会貢献にもつながるのがよい商売だ、という考え方ですね。

企業の売上を上げるというのがプロパートナーズ事業の一番の目的ではありますが、企業の利益が大きくなり、プロ人材もキャリアアップができ、弊社も利益を上がる、それができてこそ新しい働き方を応援できると考えています。企業、プロ人材、そして「新しい仕事文化をつくる」という弊社のビジョン、その「三方」にとってメリットがあるか、を常に考えて動いています。

 

ー「三方よし」。素敵な考え方ですね!実際にエッセンスで働く中で、「三方よし」を体現できたと感じるエピソードはありますか?

 

川嶌:最近は企業の新規事業に際して、立ち上げをサポートしてくれるプロ人材をマッチングするケースが増えてきているのですが、その中ですごく達成感を感じたストーリーがあって。

障がい者の方の就労支援をしている企業が、今後は就業前にプログラミングの技術を身に付けてもらって、人手不足のIT企業でエンジニアとして働けるようにするという事業の立ち上げを考えていたんです。

そこで、これまでシステム導入やIT業界の採用・組織体制をコンサルティングされてきたプロ人材をご紹介し、事業計画の作成に半年間ご支援いただきました。

その後毎回の打ち合わせでサービスのコンセプトやIT業界でもどんな悩みを抱えている企業なのかを明確にしたり、、と話し合うのですが、最初は企業も本当に事業が立ち上がるのか不安に思っていて。事業責任者の方もどこか他人事のような感じだったんです。

打ち合わせが盛り上がらない日々が続いていたのですが、ある日とうとう、プロ人材が事業責任者の方に注意したんです。

「新しい事業を立ち上げるには、死ぬ気でやらないと絶対成功しない」って。

私も同席していたのですが、その場が凍りつくくらい真剣にお話されていて。

でもそこから、事業責任者の方もスイッチが入ったんです。

打ち合わせは盛り上がるようになり、お互いの信頼関係も構築されて、事業に着手してから5ヶ月目には利益を上げることができました。

今はプロ人材の手を離れて、企業ご自身で事業を進められているのですが、プロ人材の手を離れる際に企業から「あの言葉がなかったら、中途半端に終わっていたかもしれない」という言葉をいただけたんです。

一方プロ人材もサービスに対してターゲットなどを設定する経験は初めてだったようで、新しい領域に踏み出せたとおっしゃっていただけました。

企業からもプロ人材からも、直接「よかった」と言っていただけるのはやはり嬉しいですね。

弊社にも成功事例が増えて、すごくいい経験だったなと思います。

 

ーまさしく「三方よし」の事例ですね!

 

 

「三方よし」をモットーに描く、「働く未来」とは

ーここで、エッセンスさんの運営するメディア「ハタラクミライ」にちなんで伺います。先ほどの「三方よし」を実感した体験などを通して、川嶌さんが作っていきたい「働く未来」ってどんなものですか?

 

川嶌:世の中の企業が自ら「こういう時は、こういう人にお願いすればいいんだ」って考えられることが当たり前になったら嬉しいです。エッセンスにはプロパートナーズ事業の他にも、リクルーティング事業、他社留学事業、プロボノ事業など、「人」に関する課題を解決するソリューションがたくさんあります。なので、「こういうソリューションもあるんだ!」っていうことをお客様に啓発しながら、もっとライトに「人」の課題を解決できる社会にしていきたいです。プロパートナーズ事業でも世の中にインパクトを与えていきたいですね。

 

ーその上で、川嶌さんご自身の直近の目標はありますか?

 

川嶌:私は今月からマネージャーになったので、マネジメントのスキルをもっと伸ばして、メンバー育成の面からプロパートナーズ事業を大きくしていきたいです。まずはそれを通して組織を大きくすることに貢献したいと思っています。

あと、私自身がお客様に対して、プロパートナーズ事業だけじゃなくて、「人材に関することなら何でも相談してください!」と言えるようになりたいです。

 

ープロ人材と企業のマッチングを通して、「新しい仕事文化をつくる」というミッションを牽引している真っ只中だということを伺えました。

また、前職での悔しい思いやエッセンスでの成功体験と通して、「三方よし」「人の課題解決をもっとライトにしたい」という価値観を培ってこられたかと思います。

最後に、これから自分の働き方の可能性を広げたいと考えている読者の方に何かアドバイスはありますか?

 

川嶌:今こうやってインタビュー受けていますが、私もまだまだくすぶっている部分はあります。どっちかというと読者寄りのペルソナだと思います。(笑)

ただ、やっぱりいろんな人の話を聞いてみるのって面白いですよね。全然自分が関わりのないことをやってる人の記事や動画を観るだけでも刺激を受けると思うんですよね。なので行動する第一歩として、話を聞いてみるっていうのはすごくためになるんじゃないかなと思います!

 

ーありがとうございました!

 

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