建設業の既成概念を打ち破る!老舗商社を辞めて起業したわけ
written by ADD1株式会社
加納 宗明
ADD1株式会社 代表取締役 名古屋出身。新卒で岡谷鋼機株式会社に入社し5年8カ月間、営業に従事。 前職では建設工事の請負、不動産開発・仲介、新規事業開発、海外駐在と多くの経験したが、より現場に寄り添ったサービスの提供をしていきたく創業。 趣味:野球・麻雀・読書
若者離れ、人手不足などが懸念されている建設業界。
そんな建設業界を良くしていくために自らも建設業の会社を起業し日々奮闘しているADD1株式会社代表取締役の加納さんにリモートインタビューでお話を伺いました。
歴史ある会社に入社にするも、成長の限界を感じ起業
ー起業に至るまではどのようなお仕事されましたか?
新卒で岡谷鋼機という名古屋の老舗商社に入社しました。そこで建設部に配属をされ初めて建設系の領域に触れました。具体的にやっていたことは、ゼネコンさんと同様に元請工事として小規模な工場の建設に携わったり、専門工事として下請の営業、大手メーカーの代理店としての建設資材の営業、または施主という立場でマンションのデベロッパーとして営業していました。色んな立場で建設業の仕事に触れることができたのでいい経験でした。
ー建設部には自ら希望されたんですか?
そうですね、自分で手掛けたものが実際に目に見る形で残る仕事が面白そうだなと思って希望しました。
ー会社設立のきっかけはなんだったんですか?
元々両親が自営業で、自分も独立したい気持ちは昔から持ってました。
でも岡谷鋼機にいる間は仕事もすごく充実していて、楽しかったので独立したいという気持ちは薄れいていました。でも入社6年目の夏くらいでふと思ったんです。先が見えてしまっていると。キャリア的に先が見えてしまっていること以上に自分の成長の限界を感じてしまい、もっと知らないこととか自分がやったことがないことをやってみたいという気持ちになり一念発起しました!人生一度きりなので!
ーでは何歳までに起業しよう!みたいなことではなかったんですね。
そうですねなかったです。でも気付いたら起業するにはいい歳になっていて、チャレンジするなら早い方が良いなと思って!
建設業を良くしていきたい!ADD1株式会社設立
ーADD1株式会社はどんな事業をされているのでしょうか
事業としては建設業(電気通信工事業)と建設業に特化した人材採用の支援を展開しています。
ーなぜ自らも建設業の会社を立ち上げようと思われたんですか?
ひとつは自分の得意領域が建設業界しかないっていうのもありますし、今までに自分が携わってきた業界をより良くできればっていう気持ちがあったからです。新卒で入社した会社で施主や元請けという立場で仕事はしてきましたが、唯一現場に入る職人さんの会社とは少し縁が遠く、そういうところをもっと突き詰めていきたいという気持ちもありました。かつ、採用支援で言えば採用のゴールは人材を採ることではなくて建設業界に入って活躍してもらうことがゴールなので、自分が詳しい業界で採用支援を行うことによってミスマッチを少なくするという効果もあると思っています。
ー建設業に対して熱い思いがあるんですね。どのような企業理念を掲げているんですか?
私たちの会社のミッションは【建設業界の既成概念を打ち破る!】です。
非常に古い体質が目立つ業界なので、良いところは大事にしながら不要ものな取り除いていくということが役割だと思っています。
ー社名には何か意味があるのでしょうか?
会社のミッションでもある【建設業界の既成概念を打ち破る!】っていうのはずっとあって、建設業で英語の社名があんまりないから英語系にしたいとは考えていました。
自分自身がもっともっと成長しないといけないなっていう気持ちが結構強くあり、またゼロからのスタートになるけど「1」つずつ成長をしてお客さんに小さな「1」かもしれないけど価値を提供(「ADD」=付け加える)できるようになっていこうという思いを込めています。
社員が100%幸せになれる会社
ー働き方のテーマは何ですか?
働き方のテーマと言われるとちょっと難しいですけど、、、
就業時間中はすごいがっつりやってください!とは全く思っていなくて、それぞれが持っている役割を全うしてもらえればいいなって感じですね。会社の目指すところと個人が目指すところが合致していてほしいなと思っていて、会社の幸せが個人の幸せと直結してるような働き方を追求していきたいです。
ー現在社員の方はどのくらいいらっしゃるんですか
現在5人の社員と一緒に働いています。
簡単に言うと大学時代の野球部の仲間とその知人です!意図した訳じゃないんですけど、、、(笑)
現在僕含めて6人中5人が同じ大学で同じ部活に所属していました。当時所属していた野球部は弱いながらも日々練習を重ね強豪相手に奮闘するチームでした。なのでその雰囲気が今もありますね。皆、建設業や人材採用は未経験の状態でチャレンジして一緒に戦っています。
ー社員の方々にどんな想いをお持ちですか
やっぱありがたいなって気持ちが非常に強いですね。元々一人でスタートしてたけど現在5人の社員がいて、小規模だけどこのような組織になっていて覚悟を決めないとできない決断を皆してきてくれて、それに報いるような形でお返しできればいいなと思っています。
それに皆同じ立場で一緒に成長していこうね!って気持ちが強いですね。
そして社員には常々「ADD1は社員が100%幸せになる為の装置みたいなもの!皆のそれぞれの人生で成し遂げたいことや、やってみたいこともADD1で叶えようぜ!」って言っています。(笑)
建設業界で働く人たちが幸せになるように
ーそもそも建設業の魅力ってどんなところですか?
魅力は本当にいっぱいあるんですけど、、、
建設業の仕事はすごい幅広くてどんだけ突き詰めていっても奥が深くて飽きがこない、というところが一番の魅力だと思います。もちろんよく言われる地図に残るっていうのもあるんですけど、施工する技術一つとっても非常に奥が深くて探求心をくすぐられます。あとはチームプレイなところですね。一つの会社だけで何かが建つってことは基本的にはないし、色んな会社が協力をして何かを作り上げてそれが目に見える形で残るし、成長の実感もすごくしやすいっていうのがおもしろいところだと思いますね。
ー建設業の若者離れの話をよく耳にしますが…
そうですね。ひとつ言えるのはどの業界でもそうなんですけど求職者側の価値観の多様化が非常に関係していると思っていて、条件以上に価値観に共感して企業を選ぶというのがスタンダードになってきている中で、建設業は出遅れていると思います。今までオフラインで横のつながりとかが強い業界であった分、情報発信とか広報的な部分があまり必要ではなかったんです。そこが今変化しつつあって、悪いイメージだけが残り続けてしまっていて選ばれない業界になってしまっているのが現状かなと思いますね。ただ発信だけ上手くすればいいということでもなく、求職者に選ばれるにはどういうことが大事なのか自社のことを見返してそれぞれの会社が持っている良さとかをしっかり把握したうえで、発信ができるようになれば変わってくるんじゃないかと思います。
ー建設業界をどうしていきたいと考えていますか?
建設業界で働く人がより幸せになるようにしたいです。そういう人が増えれば自然と他の産業からの人も増えるし、少子高齢化が進んでいく中でも自発的に選んでもらえるようになると思います。でも正直今の建設業って他の業界から来る人に対してあんまりウェルカムな感じではないというか、閉鎖的な部分もあるのでそこを見直して色んな人が来れるような、来たいと思ってもらえるような業界にしたいです。
ー今後の展望や目標はありますか?
社内的な数字ではかなり大きな目標を掲げています!(笑)
あとは私たちが携わることによって一人でも多くの人がハッピーになるべく、サービスをより多くの人に届け、効果を実感してもらえるようになりたいですね。
建設業界で働く人がより幸せになれるように、まずは私たちがそのモデルケースになっていきたいと思っています。