「仕事なめんなよ」成長に貪欲な(株)花和産業の先輩・後輩対談

ピンク

written by 田野百萌佳

株式会社花和産業

神奈川県・横須賀で土木業を営む(株)花和産業。面倒見の良い先輩、天然な後輩職人コンビにインタビュー。一見クールながら、実は貪欲な二人。高校を卒業後、花和産業で働くうちに掴んだ仕事との向き合い方とは。

現場作業員 清原純也さん

2012年入社。高校卒業後、花和産業へ。責任感と面倒見の良さから、信頼の厚い若手リーダー格。先輩の背中を追い、後輩に背中を見せる。第一印象はクールで無骨な言葉の節々に、先輩へのリスペクトと後輩への愛情が溢れる、ベテランと若手を繋ぐポジション。

現場作業員 龍崎澪斗さん

2020年入社。高校卒業後、花和産業へ。学校の出席率の良さから、仕事での活躍への期待を受け入社。その予想通り、難しい仕事も黙々とこなし頼られるポジションに。高校での会社説明会では一言も発さないキャラだったが、今ではわりと冗談も言う愛されキャラ。

「この人についていこう」地元企業の人柄にピンと来た

 

――お二人は仲良しなんですか?

清原: 年はちょっと離れてるんですけど、たまに一緒にゲームしたりご飯食べに行ったりします。可愛い後輩ですよ。

龍崎:清原さんは...働いてる姿はかっこいい先輩です。

清原:本当かよ。

龍崎:まあ、話しやすい先輩ですね。あと、大人としてちゃんとしてるっていうか...自分の日本語を正してくれたり、よくないことをした時はちゃんと指摘してくれます。

清原:確かに。レイトは物覚えはちょっと悪い方ですけど、仕事は真面目に、言われたことは黙々としっかりやるタイプ。もう一歩、自分で考えて動けるようになればいいんじゃないかなと思ってるけど、本当によく働いてます。

――お二方とも高校を卒業してすぐ花和産業に入社されましたよね。花和産業への入社を決めたきっかけを教えてください。

龍崎: 通っていた高校に会社説明会に来てくれたのが花和産業でした。正直どんな話をしていたかは覚えてなくて...。

清原:...おい、このままだとカットになるぞ!

龍崎:ちょっと4年も前なんで...でも、社長の人柄も良さそうだし、家からも近いし、ピンときたんですかね。他の会社の求人も見ずに応募しました。

清原: 俺は13年前だぞ!元々看護師を目指していて。高校に4年間通ってたんですけど、卒業したら看護学校に進学しようかなと考えてたんです。でも1年早く就職したり進学してる友達を見て、「早く稼ぎたいな」と心変わりして。そんな時に、高校に通いながらやっていた交通警備のアルバイトでたまたま花和産業の現場に入ったんです。そこで仲良くなったベテラン監督さんが「うちに来い」と誘ってくれて。フレンドリーで素敵な方だったので、この人についていこうと思って入社しました。

「全員超えてやる」働くうちに生まれた仕事の面白さ

――入社後、ご自身の成長を感じるのはどんなところですか?

龍崎: できることが増えるうちに、仕事内容にどんどん関心が湧いてきました。わからないことは自分から聞いてみるようになりました。あと、後輩ができると一気に成長を実感します。一人でできる作業が増えたことや教えることが増えると、自分も成長してるんだなと感じられます。

清原:自分も最初はそこまで向上心を持っている人間ではなかったのですが、ある先輩の影響で変わりました。その人はよく、上の立場の人にも自分の意見を曲げずに突っかかっていて。そんな背中を見て、人に言われたことだけやるんじゃなくて、自分がトップになるくらいの意気込みで働く方が面白いなと思うようになりました。自分の意見も通りやすくなるんですよね。今では、先輩全員超えようと思ってますね。もともと競争心が強いところがあるので、先輩たちに怒られることがあっても、その度に「絶対抜いてやる」って思えたことが糧になっています。そう簡単に勝てる相手じゃないんですけどね。

――元々は仕事内容自体への関心は少なかったんですね。今は、働いていてテンションが上がる時はありますか?

龍崎: 普段使わないような珍しい機械を扱うのもテンションが上がります。あとは大規模な工事を終えた時。難しいなと思いながらも 、やらないと終わんない。そんな中で一個一個の作業がスムーズに行って「やりきったな」と感じられる時が楽しい。

清原: 想像通りにうまく行った時が快感なんですかね。工事中に木を切る作業が多いのですが、切った木が思った通りに綺麗に倒れた時とか。予定よりスムーズに工程が進むように工夫するのも好きです。あとは、先輩を「超えられたな」って思う瞬間が一番面白い。職人の技量って、仕事のスピード、綺麗さに明確に現れるんです。そういうところが、尊敬する先輩たちよりうまくできると自信になります。

龍崎:でも正直、一番は給料ですかね。前提、稼ぎたいっていう気持ちは大きくて。会社に頑張りを評価してもらえて、それが給料明細に表れてると「今月も頑張ったな」とテンションが上がります。

清原:働いてる限りやっぱり給料は高い方がいい。そのためにも、どうすればもっと利益が出せるか考えながら働いています。入社当初は待遇面で納得できないことも正直ありました。でも5年くらい前に評価基準が改善されて。会社のために働いた分、自分にも返ってくるんだなって実感するようになりました。今となっては「会社に利益を求めるなら、まず自分が何か良くするための行動を起こそうぜ」と思っています。

――納得のできない待遇もあった中で、転職を考えることはなかったのでしょうか?

清原:やめようと思ったことがないんです。僕自身があんまりコロコロ仕事変えたくなくて。地元・横須賀の企業で働きたいって言う気持ちもずっとありますし。他の会社からお声かけいただくことがあっても、全てお断りしてきました。先輩たちのことを尊敬していた。それが大きいですね。

――素敵です。長く働く中で、会社がどんな風に変わっていると感じますか?

清原:上層部への意見が通りやすくなりましたね。あと、全体的に若い子が増えて、雰囲気的にも明るい会社になってきてる。自分が入った時に怖かった先輩たちも、お年を召して優しくなっている方が多い。もちろん厳しい人もいるんですけど。いろんな世代がいて面白い会社ですね。

龍崎: 僕はちょうど会社が若返るタイミングで入社していますが、平和な会社だなと思います。入社してすぐはとっつきにくい先輩が多いと思ってたけど、実際はそんなことないです。

 

今が頑張り時!遠慮せず、楽しもう

――今後、花和産業で働く上でできるようになりたいことはありますか?

龍崎: 中型免許を取る。もう申し込みました。夏休みまでには取ろうと思います。春って工事量が薄い時期なんです。なので会社の倉庫の片付けたり、色んな整理をしたり、という仕事が多い。そうすると早く現場に出たいという気持ちが湧いてくるんです。その時にできる作業の幅を広げるためにも、今が頑張り時です。

清原:自分は、どれだけ後輩を伸ばしていけるか。今30代前半で、多分世間一般的にも一番仕事が楽しい時期だと思うんです。そうやって働く背中を後輩にも見せられるように意識しています。正直、抜かれたくない気持ちと頑張ってほしいって気持ちが半々。でも結果、一人一人が成長すれば現場も楽になりますしね。

――リアルですね!では最後に、未来の後輩たちへのメッセージをお願いします。

龍崎:最初の一言勇気出せば、たいていの人はなじめると思います。僕の場合は、ツッコみ待ちみたいなところもありますけど(笑)。先輩に遠慮せずに絡みにいけるくらいがちょうどいいと思います。

清原:自分で考えて動ける方が、きっと仕事が楽しくなるはず。リアルな言葉で言うと、後輩たちには「仕事なめんなよ」って伝えることも良くあります。言葉はちょっときつく聞こえるかもしれませんが、その人のことが嫌いで言っているわけではなくて。主体性があれば、自ずと仕事が楽しくなってくると思います。

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